2017年12月15日金曜日

アメリカという国

昨日のシンガポールに引き続き、今日はアメリカ合衆国について、誤解を恐れず、一刀両断に解釈してみたい。アメリカには2016年4月から2017年1月までの9か月間住んでいた。まさにトランプ台頭の時期と重なる。一言でいえば、アメリカとは先進国と発展途上国の両方の要素を併せ持つ国である。

僕の住んでいたノースカロライナ州ダラムという町を取り上げてみよう。デューク大学周辺には数分刻みに生徒を運ぶ大学専用のバス網がある。バスがいつ来るか携帯電話でわかる。一方、ダラムの公営バスはいつ来るかまるでわからない。デューク大学とダラムという自治体が全く連携していない。

バージニア州シャーロッツビルに電車で行った際、2時間の予定が10時間かかった。遅延の原因はエンジントラブルだ。車掌が平謝りを繰り返すのみ。迎えに来てくれた友人と、なぜトラブル時のバックアップ体制がないのだろう?と疑問を分かち合った。電車の遅れなどニュースにもならない。

ダラムに話を戻そう。アパートからスーパーマーケットまで数百メートルを歩くのが怖い。歩道はあるが、車は歩行者を轢き殺しそうな勢いで平気で走っている。車の中からEuropean Americanが罵声を浴びせることがある。数人のAfrican Americanがいつも物乞いをしている。歩くのに気を抜けない。

デューク大とダラム自治体の境界線のような公道でアジア系の女子学生が性犯罪に巻き込まれた。林道ではあるが、舗装された通学路上である。テレビ局が来て事件現場でリポーターが事件を報告している。大学の偉い人が何かの声明を発表している。が、具体的な再発防止策は聞こえなかった。

NASA、MIT、ハーバードなど先進的なアメリカがメディアでよく取り上げられるが、ローカルなアメリカは発展途上国と大差がない。銃社会という意味では途上国よりタチが悪い。銃事件が起きると銃の売上げが伸びる。アメリカでは自分の身は自分で守るしかない。政府なんて信用できるものか。


Source) Google Images

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